【創作】架空のゲームのプレイ漫画を描くためにやったこと ~序盤編~
1か月以上前、新刊作るかもよーというお話をしました。
架空のゲーム「○○しないと出られない部屋メーカー」を実況する漫画です。
あれから少しずつ制作を進めていて、進捗は主にTwitterで呟いております。
わごかせ@動画と一次創作 (@wagokase) | Twitter
漫画の描き方と言えば、まぁ人それぞれですが基本の段取りは
プロット→ネーム→下描き→ペン入れ→ベタやトーンなど…
こんな感じだと思います。
プロットは物語の大筋で、最初から最後までのあらすじ。
ネームはコマ割り、構図、配置、セリフなどを決めた絵コンテ(「漫画 ネーム」で画像検索するとわかりやすい)。
下描きからやっと本番の原稿用紙に触れるわけです。
ちなみに私は下描きアナログで原稿デジタルなんでペン入れまで触れません。
そして私がこの1か月でどこまで進めたかというと、
「プロットの半分」
です。
「え? 何やってたの?」と思うでしょ?
ところがどっこい、ここまでに結構いろんなことやってたんですよ。
ということで、今回は
架空のゲームのプレイ漫画を描くためにやったこと ~序盤編~
という、ものすんごいニッチな記事を書いていこうと思います。
ちなみに中盤、終盤編は原稿に追われて書かない可能性が大ですが、おそらく序盤以外は普通の漫画を描く流れと変わらないと思います。
①架空のゲーム1本分の設定を作る
まずは架空のゲームがどんなゲームなのか細かく決めないといけません。
ルールはもちろん、登場キャラクター、架空の攻略サイトが作れそうな全アイテムデータ集や、エディットモードなどの仕様、ドット絵の画面デザインも一通り作っています。
大変ですが、ここが楽しめないとわざわざ架空のゲーム漫画を描くのには向いてないかもしれません。
私もここはそれほど辛い箇所もなく、楽しく妄想しながら作っていけました。
②漫画のキャラクター(ゲームのプレイヤー)を作る
いわゆる漫画のキャラデザです。
ゲームをやらせるのに適したキャラクターを、今回は4人用意しました。
「同じゲームを違う人がやることでイメージが変わる」のを表現したいので、性格というかプレイスタイルが違う4人に設定します。
「好きなゲームジャンル」や「ゲームをプレイするときの目的やモチベーション」などとにかくゲーム中心に設定していて、それ以外は「描きやすい、読みやすい」ことを考えているので年齢層やノリ(ウェイ系とか陰キャとか)なんかは4人とも離れておらず近かったりします。
①~④とありますが、実際は画像の順番でプレイさせる予定。
まぁここも、苦も無く設定できました。
③プレイヤーにどんなプレイをさせたいかネタを出す
妄想タイムです。
プレイヤーたちのプレイスタイルは、私自身がゲームをプレイするときのスタイルの影響を少なからず受けていたり、好きなゲーム実況者に近かったりするので、「私だったらこうする」「あの実況者さんならこんなことしそう」とか考えたりしました。
自分の中でキャラが固まってきたら「このキャラならこんなこと言いそう」から膨らませたり、逆に架空のゲーム内のNPC(完全にAIが動かすので)にどんなことをさせたいか、どんなシーンが見たいかからもネタを集めていきます。
この辺りから「ゲームのルール上難しい」とか「以前決めたことと矛盾する」とか「全体のバランス」を考慮して制限が増えてくるので、ちょっと考えるカロリー消費が大きくなってきます。
④プレイの流れをプロットに起こす
ここ!!!!! マジできつい!!!!
何がって、あれですよ。私が苦手とする……
「整合性をとる」
「無理なくまとめる」
という作業ですよ!!!
とっ散らかすのはあんなに楽しいのに……。
私は大風呂敷なんて広げたつもりはなくて、お弁当包みどころか「なんか和菓子の個包装でうっすい和紙で包んで上で縛ってあるやつ」みたいなサイズで始めたはずなのに……どうしてこんなことに……!
「最初のプレイヤーでこのネタをやったからバランス的に……」
「序盤でこのNPCが目立ってるから次はこのNPCを活躍させて……」
「ここらへんでちょっと知恵を使ったギミックが欲しいから……」
「バランス的にちょっといい話みたいなシーンも入れて……」
私の中の謎監督がうるせーんですわ。こんな感じで。
それを私の中の下っ端が「わかりました!」って調整しなきゃいけないんですが、またこの監督が無責任に「この知恵を使ったギミックね、キミ考えといて。バランスも考えてね」とか言ってくるんですよ。
大丈夫ですか? 私の頭が。病院行った方がいいですかね?
まぁさておき、最初の方で無責任に始めてとっ散らかした私(監督)のせいで、それをまとめる段階の私(下っ端)がひたすら苦しんでるわけです。
これからプロット書く部分の元となるテキストに「ムチャ振りな展開の連続で笑いを取る」とか普通に書いてありますからね。
それを具体的にどうやってやるんだよぉ~~~!!!
ムチャ振りはお前だよぉぉぉ~~~~!!!!
ここは整合性とかいう以前にこれまで見切り発車で来てしまったツケが回ってきているだけですが。
そんな感じで……
とにかくそんな感じで、今まとめてるプロットが、おそらく制作工程で一番苦しい段階だと思われます。そうであってくれ。
ちびちびと半分(プレイヤー約2人分)まで進み、あとはざっくり「笑いを取る」と書かれた地獄の1人分と、キャラ的に楽そうだけど順番がラストだから〆の話は頑張りたい1人分、あと実は「知恵を使ったギミック」1話分が残っています。
「漫画を描こうと思ってこんなに作業しているのに、漫画を描く工程に全然入れない」ことに対して焦りと不安と不満と「自分はダメなヤツなんじゃないか」という気持ちが高まってきて、でも「これから先も楽しく続けたい」と思い、「とにかく今の現状と、問題点と、これだけ出来たんだから大丈夫っていう確認をしよう」とこの記事を書きました。
思ったより現状が酷くて大丈夫かどうかはわかりませんが、続き頑張ります(笑)。
あと作業に使ってるノート。
#架空のゲーム 「○○しないと出られない部屋メーカー」 #進捗
— わごかせ@動画と一次創作 (@wagokase) September 13, 2019
ここのところ毎日「プロットやってます」って言ってるけど、今回の漫画はプロット(4話分必要)を書くのに状況を整理したりバランスをとったり、矛盾がないように確認したりとやることが多いので、こんな感じのが何ページもあるんだぜ。 pic.twitter.com/MtGtKdbfPt
A5とB6のとにかく細かい字が書けるノートを使ってるんだけど、今数えたら39ページ書いてた。そしてそれでもまだプロットは半分(2話分)もできていない。
進みが遅いなぁと思ってたけど、これだけしないと書けないもの作ってるってことだわ。
私思ったより頑張ってたので自分を褒めたい。
この時点で39ページとありますが、まだ他にEvernoteにテキストデータで作った分もたくさんあるよ!
さいごに
皆さんの応援が私の活動を繋いでいます。
おもしろそうだなーとか頑張って! と思ってくださった方は評価・拡散していただけると泣いて喜びます。
よろしくお願いします。