わごかせ宝探しの旅

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妄想できる人ほど楽しめる動画(一次創作)作ってます。想像力溢れるあなたにエンタメを。

「架空のゲーム」を「リアルに近い条件で遊べる」かもしれない話

はじめに

ここでは存在しない架空のゲームを、実際に遊ぶのにかなり近いと思われる状態で再現できる気がした話について書きます。
ここで述べる「ゲーム」は「コンピュータゲーム」のことであり、「ボードゲーム」「非電源ゲーム」は含まないものとします。
ブログの著者はゲーム制作者ではありません(家庭機用RPGツクール1~3でエターナったくらいだよ!)。
ある日の思い付きをツイッターで思うままに呟いていたのですが、話が断片的すぎて伝わらないだろうなーと思い記事にしました。

どんなツイートかと言うと(ごちゃごちゃなんで読まなくていいです)


私自身も考えを整理したくて書いています。

個人的にはかなり興味深くおもしろい話なのですが、何せ素人の思いつきなので「そんなこと当たり前じゃん」という内容かもしれません。ご容赦ください。

まず前提の話

私は今、「実況! ○○しないと出られない部屋メーカー」という漫画を描いています。

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説明

  • 「○○しないと出られない部屋メーカー」

 架空のゲーム。アイテムなどを駆使して作った「○○しないと出られない部屋(脱出条件の内容は任意)」にAIが操るNPC(4人)を閉じ込め脱出する様子を観察する。脱出が成功したときに「ED(エンディング)リストに載っている条件」をクリアすると、そのEDが解放される(実績解放みたいなもの)。君は全部のEDを見ることができるのか?

  • プレイヤー

 漫画内では架空のプレイヤーである4人(NPCと同じ人数だが関係なし)がこのゲームを遊ぶ。
 それぞれプレイスタイルもプレイの目的も違うが、今回の記事では一番正統派にゲームの攻略をしていく最初のプレイヤー「智之」のプレイ方法での話をする。

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(余談)キャラクター設定が前に上げたのとちょっと変わりました。

  • 「実況! ○○しないと出られない部屋メーカー」

 その架空のゲームを架空のプレイヤー達が各々の部屋でだらだら独り言いいながら遊ぶ様子を描いた漫画。
 同じゲームをプレイヤーごとに違うプレイスタイルで遊ぶのを見ることで頭の中で広がる可能性と、「この世に存在しないはずのゲームがいろんな読者の脳内で動くこと」を実現したくて描いている。
 でもただ普通に読んでおもしろい漫画にしたいとも思ってる。

架空ゲームプレイの経緯

件の思い付きは、昨日この漫画の「プレイヤーがゲーム内で作る部屋を考えている時」のことでした。
「あれ? 私いま普通にこのゲームプレイしてない?」
と思ったのです。
これはおそらくこの架空のゲームの性質とそれを使う環境が奇跡的にマッチした結果だと思います。
以下にそのマッチした条件について書いていきます。

条件1:機転やとんちで「考える(作戦を組む/お題に答える)」こと自体がメインであること

このゲームを正統派にプレイ(クリアを目的として遊ぶ)していくとき、一番ゲームの肝になる部分(プレイヤーが一番干渉できる部分)は「結果はどうあれとんちを利かせて作戦を立てて作ること」です。
脱出条件(「○○しないと」の部分)にはEDリストに直接関わる言葉やNPCの名前を含められないので、例えば「NPCの写真を撮らせたくてカメラを置いたけど『誰々の』『写真を撮れ』と指示が出せない中どうやってNPCを導くか」を考えるのがこのゲーム。
成功させるためにNPCの情報を集めたり(そのための別の部屋を何度も作って観察する)、失敗した部分を改善してリトライしたりもしますが、それはメインではありません。
何故かというとこれは「一つの正解を導き出すゲーム」ではなく、「どんな方法でもいいから目的を果たす(機転や柔軟性を問われる)ゲーム」だからです。

このゲームの楽しみ方(いろいろあって自由だけど正統派のもの)として「(AIやランダム要素などプレイヤーの手を離れた)作戦の結果」は「あとからついてくるもの」で、「とんちを利かせてうまいこと考えられるかどうか」が本題です。
そもそも結果(勝敗)をAIに丸投げしている以上、「これはこういうゲームである」と理解しないと「思い通り動いてくれないAI」にひたすらイライラすることになります。
(そういうゲームじゃねぇからこれ!)

条件2:プレイそのものを「人に見せる」作品にすること

子供のころ、まだゲームを作る手段が(手元に)なかった頃に「ノートに自作ゲームのルールを書いて妄想した」経験がある人は多い……かな? この記事を読んでいる人に限れば多そうな気がしますね。
そうやって自分のゲームを脳内プレイするとき、NPCの動きやランダム要素など「自分一人では再現しづらい部分」ではどうしても「自分の都合のいいように動かしたり細部を省略して手を抜く」ことになってしまうんじゃないでしょうか。
ゲームジャンル的に脳内で遊ぶにはそうするしかないこともあると思います(というかほとんどそうなるのかな?)。今回のゲームでも「プレイヤーの作戦に対してNPCがどう動くか(プレイの結果)」や「支給されるアイテムの種類」はどうしてもそうなってしまいます。
この辺りは「このゲームにおいては大事じゃないよ」というのが条件1の話でした。

で、条件2は「そういう要素じゃない部分でも脳内で遊んでいるとどうしても手を抜いたり都合いい展開にしちゃうよ」という話です。
今回のゲームなら例えば「作者だからこのNPCはこういう性格なのはじめから知ってるんだよねー(だから案がいっぱい出る)」とか「どうしても進まないからアイテム新しく足しちゃおうかな」みたいなことです。
後者は「支給されるアイテムの種類」と近いですが、「ゲーム中にデータをいじること」を指していると思ってください(ED解放すると1個アイテムボーナスがありますがそこで好きなアイテムを選ぶことはここではそこまで問題としません。何が増えてもそれなりに有利になりそれなりに難しいのに変わりがないので。どっちかというと漫画の魅せ方の問題の方が大きいです)。

そこで、今回のように「キャラクターにプレイさせてプレイそのものを漫画作品にする」=「人に見せる前提で遊ぶ」と、自分の心の強さどうこう関係なく「ズルできない」状況になります。
読者に説明がつかないやり方が出来なくなるので、ちゃんと漫画を描こうとすれば「このプレイヤー初見なのになんでこの事知ってるの?」「1話で持ってなかったアイテムが急に増えてるのはおかしい」などのズルを「冷静に、無心で、当たり前のように排除できる」のです。

そしてこのケースのすごい所

今回の漫画のすごい所は、「二次創作で同じスタイルのプレイ漫画や小説を書けば他人もこのゲームが遊べる」ということです。
元々「漫画を読んだ人が脳内でシミュレーションして自分ならどうするか想像してくれたらな」と思って描きだした漫画ですが、やろうと思えばここまでできるものだとは思いませんでした。
なので私の漫画が公開された暁には皆様ぜひ二次創作を……!(私が読みたい下心まるだし)

さいごに

今回偶然この条件がそろった結果、
「あれ? 私いま普通にこのゲームプレイしてない?」
と感じた、というお話でした。

私自身頭がいい方ではないのでクソ屁理屈で支離滅裂な内容になっているかもしれないのですが、私にとってはとても興味深い発見だったのでまとめてみました。

どうでしょう? おもしろくないですか?

【創作】架空のゲームのプレイ漫画を描くためにやったこと ~序盤編~

1か月以上前、新刊作るかもよーというお話をしました。

wagokase.hatenablog.com

架空のゲーム「○○しないと出られない部屋メーカー」を実況する漫画です。

あれから少しずつ制作を進めていて、進捗は主にTwitterで呟いております。

わごかせ@動画と一次創作 (@wagokase) | Twitter

 

漫画の描き方と言えば、まぁ人それぞれですが基本の段取りは

プロット→ネーム→下描き→ペン入れ→ベタやトーンなど…

こんな感じだと思います。
プロットは物語の大筋で、最初から最後までのあらすじ。
ネームはコマ割り、構図、配置、セリフなどを決めた絵コンテ(「漫画 ネーム」で画像検索するとわかりやすい)。
下描きからやっと本番の原稿用紙に触れるわけです。
ちなみに私は下描きアナログで原稿デジタルなんでペン入れまで触れません。

そして私がこの1か月でどこまで進めたかというと、

「プロットの半分」

です。

「え? 何やってたの?」と思うでしょ?
ところがどっこい、ここまでに結構いろんなことやってたんですよ。

ということで、今回は

架空のゲームのプレイ漫画を描くためにやったこと ~序盤編~

という、ものすんごいニッチな記事を書いていこうと思います。
ちなみに中盤、終盤編は原稿に追われて書かない可能性が大ですが、おそらく序盤以外は普通の漫画を描く流れと変わらないと思います。

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①架空のゲーム1本分の設定を作る

まずは架空のゲームがどんなゲームなのか細かく決めないといけません。
ルールはもちろん、登場キャラクター、架空の攻略サイトが作れそうな全アイテムデータ集や、エディットモードなどの仕様、ドット絵の画面デザインも一通り作っています。
大変ですが、ここが楽しめないとわざわざ架空のゲーム漫画を描くのには向いてないかもしれません。
私もここはそれほど辛い箇所もなく、楽しく妄想しながら作っていけました。

②漫画のキャラクター(ゲームのプレイヤー)を作る

いわゆる漫画のキャラデザです。
ゲームをやらせるのに適したキャラクターを、今回は4人用意しました。
「同じゲームを違う人がやることでイメージが変わる」のを表現したいので、性格というかプレイスタイルが違う4人に設定します。
「好きなゲームジャンル」や「ゲームをプレイするときの目的やモチベーション」などとにかくゲーム中心に設定していて、それ以外は「描きやすい、読みやすい」ことを考えているので年齢層やノリ(ウェイ系とか陰キャとか)なんかは4人とも離れておらず近かったりします。

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①~④とありますが、実際は画像の順番でプレイさせる予定。

まぁここも、苦も無く設定できました。

③プレイヤーにどんなプレイをさせたいかネタを出す

妄想タイムです。
プレイヤーたちのプレイスタイルは、私自身がゲームをプレイするときのスタイルの影響を少なからず受けていたり、好きなゲーム実況者に近かったりするので、「私だったらこうする」「あの実況者さんならこんなことしそう」とか考えたりしました。
自分の中でキャラが固まってきたら「このキャラならこんなこと言いそう」から膨らませたり、逆に架空のゲーム内のNPC(完全にAIが動かすので)にどんなことをさせたいか、どんなシーンが見たいかからもネタを集めていきます。
この辺りから「ゲームのルール上難しい」とか「以前決めたことと矛盾する」とか「全体のバランス」を考慮して制限が増えてくるので、ちょっと考えるカロリー消費が大きくなってきます。

④プレイの流れをプロットに起こす

ここ!!!!! マジできつい!!!!

何がって、あれですよ。私が苦手とする……

「整合性をとる」
「無理なくまとめる」

という作業ですよ!!!
とっ散らかすのはあんなに楽しいのに……。
私は大風呂敷なんて広げたつもりはなくて、お弁当包みどころか「なんか和菓子の個包装でうっすい和紙で包んで上で縛ってあるやつ」みたいなサイズで始めたはずなのに……どうしてこんなことに……!

「最初のプレイヤーでこのネタをやったからバランス的に……」
「序盤でこのNPCが目立ってるから次はこのNPCを活躍させて……」
「ここらへんでちょっと知恵を使ったギミックが欲しいから……」
「バランス的にちょっといい話みたいなシーンも入れて……」

私の中の謎監督がうるせーんですわ。こんな感じで。
それを私の中の下っ端が「わかりました!」って調整しなきゃいけないんですが、またこの監督が無責任に「この知恵を使ったギミックね、キミ考えといて。バランスも考えてね」とか言ってくるんですよ。

大丈夫ですか? 私の頭が。病院行った方がいいですかね?

まぁさておき、最初の方で無責任に始めてとっ散らかした私(監督)のせいで、それをまとめる段階の私(下っ端)がひたすら苦しんでるわけです。

これからプロット書く部分の元となるテキストに「ムチャ振りな展開の連続で笑いを取る」とか普通に書いてありますからね。
それを具体的にどうやってやるんだよぉ~~~!!!
ムチャ振りはお前だよぉぉぉ~~~~!!!!
ここは整合性とかいう以前にこれまで見切り発車で来てしまったツケが回ってきているだけですが。

そんな感じで……

とにかくそんな感じで、今まとめてるプロットが、おそらく制作工程で一番苦しい段階だと思われます。そうであってくれ。
ちびちびと半分(プレイヤー約2人分)まで進み、あとはざっくり「笑いを取る」と書かれた地獄の1人分と、キャラ的に楽そうだけど順番がラストだから〆の話は頑張りたい1人分、あと実は「知恵を使ったギミック」1話分が残っています。


「漫画を描こうと思ってこんなに作業しているのに、漫画を描く工程に全然入れない」ことに対して焦りと不安と不満と「自分はダメなヤツなんじゃないか」という気持ちが高まってきて、でも「これから先も楽しく続けたい」と思い、「とにかく今の現状と、問題点と、これだけ出来たんだから大丈夫っていう確認をしよう」とこの記事を書きました。

思ったより現状が酷くて大丈夫かどうかはわかりませんが、続き頑張ります(笑)。

あと作業に使ってるノート。

 

A5とB6のとにかく細かい字が書けるノートを使ってるんだけど、今数えたら39ページ書いてた。そしてそれでもまだプロットは半分(2話分)もできていない。
進みが遅いなぁと思ってたけど、これだけしないと書けないもの作ってるってことだわ。
私思ったより頑張ってたので自分を褒めたい。

この時点で39ページとありますが、まだ他にEvernoteにテキストデータで作った分もたくさんあるよ!

さいごに

皆さんの応援が私の活動を繋いでいます。
おもしろそうだなーとか頑張って! と思ってくださった方は評価・拡散していただけると泣いて喜びます。
よろしくお願いします。

【創作・アイディア発想】単純作業をしながらネタ出しをする方法 動画紹介

夏が終わりますねー、今年も夏らしい思い出はないけど寂しくなります。

さて、前にブログで話した、架空のゲーム「○○しないと出られない部屋メーカー」の本ですが、本当に少しずつですが前に進んでおります。

wagokase.hatenablog.com

架空のゲームを架空のプレイヤーが遊ぶ様子を盗み見るという、私の性癖まるだしの内容です。
進捗はTwitterでちょこちょこ呟いておりますので気になった方はそちらで。

わごかせ@動画と一次創作 (@wagokase) | Twitter

で、この架空のゲームがどんなゲームなのかという設定を細かく決めていくわけなんですが、「ED(エンディング)リスト」というクリア条件みたいなものを設定するのにちょっと手こずりました。

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これは「部屋から脱出できたときに条件を満たしていれば埋まっていくリスト」で、いわゆる達成率の一つであり(アイテム集めとかも別にある)、「これを埋めることがこのゲームの正式な一つの目標」になります。
ストーリーモードのクリア目安みたいなものですかね。
ゲーム内には作ったマップを配信する通信モードもあって、EDリストを埋めたあとも楽しめるゲームになっています。

 

で、そのEDリストの内容を決めるのに、なにか「アイデア発想法」的なものをやりたいと思ったんですが、夏バテもあってそこまでやる気が出ず。
「遊び感覚」とか「ながら作業」でネタ出しできないかなーと思っていたときに、いい方法が思い浮かんだので動画にしました。
動画を作るやる気はあった。謎である。

【創作】単純作業をしながらネタ出しをする方法【アイディア発想】

www.youtube.com

「単純作業をしながら作業用BGM的に創作のアイディア出しをする」ために、自分用に考えた方法です。

まさにこんな感じです。
単純作業中や待ち時間、スマホをお風呂近くに持ち込める人ならお風呂に入りながらのネタ出しもしやすくなります(防水メモとペンもあればなお良い)。

創作だけじゃなくて、企画の仕事でアイデア出しとかされてる方にもいいと思いますよ!
特に電車での通勤時とか。

これでやっとEDリストが完成したよー!

ちなみに今回初めて動画でキャラクターに喋らせる的な演出をしました。
これも一度やってみたかったことの一つ。
これで自分の声でしゃべったらVTuberになるんですかね?
今のところ動画でキャラを前面に押し出す気はないので本格的にVTuberになることはないと思いますが……私のことだからいつ何があるかわからないけどね。

【同人誌】電子書籍で装丁・紙に印刷した質感を出す

※二次創作の方へ
電子書籍(印刷費が出ない)ということで一次創作を対象に書きましたが、PixivやSNSで無料公開する画像データなら二次創作でも十分使える技だと思うのでぜひどうぞ。
  • 同人誌を作りたいけどイベントは出ない
  • 一次創作(オリジナル)だから版権元を気にしなくていい
  • 印刷費や在庫を抱えるリスクが厳しい
  • 紙に印刷された質感が好き
  • 電子書籍、データ(画像ファイル・PDF)版は装丁が凝れないから物足りない
  • 本文紙替え・特殊紙大好きだけどお金がない

こんな方いませんか?
まさに私なんですけど。

私は紙の本の装丁が好きなので「同人誌の電子版って便利だけど、元データのツルツルの質感のままで味気ない」と思ってしまってたんですが(自分の作品に対してです)、ちょっと思いついたことがあったので記事に残しておきます。


それまで「データ版なら全ページフルカラーも(印刷費的に)問題ないなー」とは思ってたんですが、フルカラーってそれだけ手間もかかるし「一度白黒で描いた漫画をフルカラーにする」となると気が遠くなります。

でも白黒のまま質感ツルツルの元画像のままのデータって、味気ない以前に「よっぽど美麗な絵でないと粗が目立つ」「描き込みが少ないとスカスカ」「ベタが多いとのっぺりする」と思うんですよ。
少なくとも私の絵だとそう見えるんですよね……。

で、カラー化ほど手間をかけずに見栄えのいい電子書籍を作るにはどうしたらいいか。

紙のテクスチャを使いましょう!

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左上が元データです。
フリーの画像処理ソフトを使って特殊紙に印刷してる感を出せます。


好きな色の紙(疑似)が使えます。

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手元にまだ漫画っぽいデータがないのですが実際に漫画の画像データでやったら相当いい感じになるんじゃないかと思います。

印刷所で本文紙替えしようと思っても選べる紙が少ないし、印刷費が跳ね上がるので(印刷所さんはとても頑張ってくれていて、手間や仕入れや在庫や管理的に無理もないと思います)なかなか手が出ない人も多いかと思います。
でも電子版で疑似的に再現すればテクスチャの数だけ紙が選べるし(自分で紙をアップで撮影して加工してもOK)本文には珍しい色の紙(疑似)も使えるし、キリの悪いページや奇数ページで紙替えもできるし、何回紙替えしてもいいんですよ!
これはきっと楽しい!

もちろん「自分の作品が紙の本になった感動」や「紙の手ざわり」、「所有している満足感」など現物にしか出せないものもあり、あくまで疑似でしかないんですけど。

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紙は紙でもこういう「しわくちゃな紙」のテクスチャを使ったり、ニットのテクスチャなど紙以外の素材に印刷してる感じを出すのも楽しいと思います。

フリーソフトでやってみよう!

使用ソフト:「JTrim」(http://www.woodybells.com/
インストールの方法なんかは各自で調べてください。

ソフトのある場所に「TEXTURE」というフォルダがあるので、そこに「フリーテクスチャ素材館」さんの「シームレスパターン」(継ぎ目のない素材)(https://free-texture.net/seamless-pattern)からダウンロードしたテクスチャ画像を縮小(そのままではデカすぎます)、好みで明るさ調整などして入れておきます。

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①画像を読み込んで、②印刷された感を出すために「コントラストを下げて明るさを上げる」ことでトーンが飛ばない程度にベタ部分を明るくします(テクスチャ反映すると全体的に暗くなるので理想より明るめに)。
③メニューの「イメージ」から「テクスチャ」を選び、テクスチャファイルを選んで好みの強さで適用させます(画像は60%)。
④色のついた紙(疑似)を使いたい場合は、メニューの「カラー」から「単色カラースケール」を選んで好きな色を適用させてください。

JTrimの一括変換モードで複数のファイルに一度にテクスチャ貼れたらラクラクなんですけど、できなさそうなので例によって一枚ずつ手動です。
シームレスパターンのテクスチャを使うなら、同じサイズの原稿画像を一枚の大きな画像に連結して、テクスチャかけて調整してから分割ソフトで切り離すのも手です。
枚数が多いときはその方がいいかな。

どうですか? 私の絵のサンプルを見ると、テクスチャ貼る前ののっぺりした画像より貼った後の質感のある画像の方が絵の粗が目立たず多少綺麗に見える気がしませんか?
ただ見てお分かりのように薄いトーンは明るさ調整で飛んだりテクスチャに負けて見えなくなったりするので、その辺は明るさとテクスチャ適用時の強さ設定をいじってバランス見てください。

ぜひお試しあれ!

【同人誌】今作ってみたい架空のゲーム本【出られない部屋】

まだ実現するかどうかはわからないですけど。
ちょっと作りたいものができました。

アイテムを駆使して「○○しないと出られない部屋」からの脱出を試みる4人。
あなた(プレイヤー)は彼らを閉じ込める部屋と「○○しないと」の条件を自由にデザインして、100のエンディングに誘導できるか!?

これを好きなゲームジャンルが違う4人のプレイヤーがそれぞれの家で好き勝手にプレイしていく様子を漫画に描けたらいいなぁと思っています。

白黒印刷でちゃんとドットが出るように4色で描いててなんとなくゲームボーイ風パレットを使っていますが解像度はファミコン(~初代プレステ)と同じです。

「○○しないと出られない部屋」をモチーフにしていますが、エロ・グロなどの18禁表現はない予定です。
すけべワードは入力で弾かれるし部屋を爆破しようがボウガンの矢が命中しようが毒薬を飲まされようが(ドット絵で)「気絶」するだけ、という扱いです。

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こんな感じの、またしても「架空のゲーム」の本を作りたいなと思っています。
正しくは「架空のゲーム」をプレイする「架空のゲーム実況」の本ですね。

このキャラたちとまた全然関係ない4人のゲームプレイヤーが、それぞれどんな仕掛けを作るか、同じ一つのゲームが遊ぶ人によって変わったものになる面白さが描けたらいいなと思います。
ゲーム実況と言っても本人たちは配信してるつもりは一切なく、普通に独り言いいながらプレイしてるのを覗き見する感じです。

今ゲーム内の設定がざっくり決まってきて(あとは細かいデータのみ)、ゲーム画面のドットを打ってるところ。ドットはラジオ聞きながらでも打てるので楽しいです。
漫画にするにあたってゲームプレイヤーのビジュアルやプレイスタイルの具体的な設定なんかがまだ残ってます。
実際にやってみて漫画が描けなかったらこの企画は静かに終わります(笑)。

一人で静かに創作していると時間とともにモチベが下がってきてやめちゃう可能性が高くなるので、「見たい!」と思ってくださる方がいましたらいいねでもRTでもコメントでも、応援してくださると実現に近づきます。

最近本当に「誰も見てないな……」と思うとやめちゃったりするし、今現在反応はほぼないと言っていいレベル(そもそも無名作家に反応してくれる人は皆さんが思う以上にいません)なので結構瀬戸際だったりします……。

 

【同人誌】おたクラブさんの二色印刷用データをフリーソフト(Photoshopなし)で作る方法

【必ず読んでください】
※注意・これは正当な方法ではありません!
今回たまたまうまくいって印刷所さんに印刷していただけましたが、同じ方法で作られたデータが印刷されるとは限りません。確実に成功するデータが作れる保証は何もありません。

印刷所さんが「できません」と言ったら素直に諦めるか、Photoshopを買いましょう!
これは印刷所さんが推奨する正当な方法ではないのです。
絶対に、印刷所さんに無理を言わないでください

また、データを変換する際には必ずバックアップを取ってください
この方法を試した結果データがダメになったなどの問題がありましても私は何の責任も取れません。

前回のあらすじ

「おたクラブ(同人誌印刷所)さんの『二色印刷』用データをPhotoshopIllustratorなしで、フリーソフトのみで作れるか実験するよ!」

wagokase.hatenablog.com

具体的にどんなデータを作るのかは前回の記事を参照していただくものとして、今回はその実験結果について報告します。


【実験結果】

できました!
データが無事認められ、印刷していただいた現物が届きました。

二色印刷じゃないところもちょっとご紹介。

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表紙1-4は特殊紙(パルルックプレーントワイライト)にフルカラーです。
写真ではわかりにくいですが表面が黄色っぽい紙で傾けると紫色に反射します。
おたクラブさんのフルカラーはRGB入稿できて印刷で難しい色も再現度が高い」と聞いていたので、ここだけの話ですが裏表紙(表紙4)にわざと印刷で出にくい(と思われる)青と紫を配置していました。
めっちゃ綺麗です。二色印刷の記事ですがフルカラーもお勧めしておきます。

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めくると星空です。
巻頭の遊び紙は新・星物語のインディゴを使っています。
ちなみに巻末はタブロです。
この架空のゲームの固有名詞は紙の名前にちなんで付けられていて、表紙と遊び紙2種の紙はタイトルと主人公の故郷の名前になっています。

そしてこれは予想外だったのですが、おたクラブさんの二色印刷でも「小口染めもどき(本文ページ全面に色をつけたりページのふちに色枠を作ったりして小口染めのように見せる方法)」ができました! ←なんとなくそれっぽい雰囲気になります(小口染めがわからない人はググってね)

正直オンデマンドではできない(オフセットのインクと違ってトナーを上に乗せる形なので断面に色はつかない)と思っていたのですがそれっぽく色がついています。

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そんなつもりもなくページ全面に色をつけた結果の副産物でした。
そもそもオンデマンドに二色印刷のメリットがなさそうなので、おたクラブさんの二色印刷は普通のオンデマンド印刷じゃないのかもしれません。
なんにせよ言っておきたいことは、「『おたクラブさんの二色印刷』という条件ではこのくらいになるけど、他所の印刷所さん(特にオンデマンド)ではわからないし、おたクラブさんの別の色とか本文フルカラーもできるかわからないよ!」ということです。

ダメもとの自己責任でお願いします。

【追記】

写真はちょっと斜めにしているので色が出ていますが実際真横から見るともっとうっすらした色です。

濃い色を使ったりページ数が多くなると「思ったより全然色が出てない」と思うかもしれません。

 

さて、それではいよいよ二色印刷の結果を見ていきましょう。

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できてる! きれい!
特にずれなどもなく、ドットがしっかり出ています。よかった!

ただ一点気になるのは……思ったより全体的に明るい。
色自体の明るさは色見本よりちょっと明るいけどそれにしても……。
もしや! と思い入稿したデータをチェック。
すると……。

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ああーーーーーー! 入稿データのスミ部分の中間色が……薄い!
画像データを入稿用形式に変換するときにフリーソフトプラグインに赤(色部分)と黒(スミ部分)に分けてもらうのですが、色部分のデータは濃度修正したのに(後で説明します)スミ部分のデータは「まぁ大丈夫だろう」と甘く見てました。

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これは完全に私のミスです……このデータならそりゃこうなるわ。

というわけで、「(原稿のミスさえなければ)とてもいい感じに二色印刷していただけます!」という結果になりました。
すごいぜ!

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写真の色はお使いのモニターによるので実際の印刷物と異なります。

製本仕様のページを作ったのですが「二色刷りで選んだ色」を書き忘れました。「黄緑」です。
お買い求めくださった方はおたクラブさんの二色刷り「黄緑」のサンプルとしても参考にしてみてください(すごくニッチ)。
左ページの左上にある「地名やシーン名が書いてある枠」が「黄緑」の100%のはずです。

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実験としてでなくても、純粋にとても楽しい本になったと思います。少なくとも私は描いててめちゃくちゃ楽しかったし本が届くまでセブンイレブンコピー機で刷ったためし刷りを毎日読んではニヤニヤしてました。
画面から見えてくるゲームシステムと、ゲーム内に小ネタがいっぱいありそうなところが売りです。
ゲーム好きな人、想像・妄想好きな人に楽しんでもらえるといいなと思いながら作りました。
サンプルだけでも見ていってください。

www.pixiv.net

wagokase.booth.pm

本を読んでくれた方へのおまけ

www.pixiv.net

 

【データの作り方】

それでは皆さんお待ちかね、入稿データの作り方です。
なお塗り足し付きのサイズや解像度など、基本的な知識はあるものとして説明いたしますのでそこからわからない方はご自分で調べてください(私に質問されてもお答えできません)。

まずはデータを二色刷り用に変換できる環境を整えます。
使用するソフトは「GIMP2」プラグイン「Separate+」、あと確認用に「Krita」があると便利かもしれません(CMYKのPSDファイルを編集できます)。
基本的にGIMP2自体でCMYKのPSDファイルを開くことはできない(と思う、調べてません)ので私はKritaでデータが整っているかの確認をしました。ただ「ここで手を加えるとデータの仕様が変わってしまうかも」と思い、Kritaでデータの編集及び上書きを行っていません。
「Kritaで上書きしたファイルが二色印刷データとして認められるかどうか」は全くわかりませんので、今回は「あくまで確認するだけ」のソフトとしてご使用ください。
(ちなみにKritaではフルカラーイラストを一発でCMYK変換できる機能もありますので、フルカラー原稿でRGB入稿を受け入れていない印刷所に入稿する際にでもご使用ください)

「GIMP2」とプラグイン「Separate+」の導入方法はこちらのサイトにお世話になりました。ありがとうございます!

RGB⇒CMYK変換をGIMP2でやってみよう! | ひぃちゃの館(・´ω`・)

まずは「GIMP2」と「Separate+」をこの通りに導入してください。

ここでわからない場合はググってください。私も詳しくないので私に聞かれてもわかりません。

そして、「白地に赤(選んだ色を乗せたい部分)と黒」で描かれた画像データを用意します。
「えっ!? 青インクで刷りたいから青で書いちゃったよ!?」という方も大丈夫です。


まずGIMP2で画像を読み込み、メニューの「色」→「色相-彩度」から下の画像みたいな感じに力技で真っ赤にします(厳密な赤でなくて大丈夫だと思います)。グレー部分はグレーのままで赤くならないようにいじってください。

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で、白地に赤と黒の画像が用意できたらメニューの「画像」→「Separate」から、「色分解」ではなく「デュオトーン」を選んでください。
デュオトーンが選択できない場合、「画像」→「モード」→「RGB」にしてからやり直してください。
別窓に変換後の結果が開かれます。
基本的には、これで入稿データの基本はできています(早い! 簡単!)。

しかし、ここで注意したいことが3つあります!

1.解像度

1つ目、絶対に気をつけなければならないのですが、ここでメニューの「画像」→「印刷サイズ」を開いてみてください。
なんと解像度が72dpiに変わっています
私は気付かずこのまま入稿してしまい印刷所さんに多大なるご迷惑をかけてしまいました……おたクラブさん本当に申し訳ありませんでした!
みなさんはここで必ず設定し直してくださいね!
あと、二色印刷の原稿は600dpi~1200dpiですよ!(350dpiじゃないよ!)

2.混色部分のスミが薄くないか?

2つ目は、私が見逃してやらかした「スミ用データの修正」です。
M(赤)を非表示にして白黒だけ見える状態にして、スミが薄くないか確認してください。
白黒印刷だと薄すぎるグレーは飛んでしまい、濃すぎるグレーは潰れてしまうと聞きました(ソースがどこだったか失念しました、気になる方はググってください)。
修正したい場合は下記の「M(赤・色部分)用データを修正する方法」を参考にK(白黒・スミ用)のデータをいじってください。

3.混色部分の彩度が低くないか?

そしてもう一つ気をつける点があります。
変換された画像をよく見てください。
赤と黒が混色した部分、赤が薄くないですか?(彩度が低く、普通のグレー寄りになっていませんか?)
赤と黒がはっきり分かれていて混色する部分がない画像の場合は、ここは飛ばしていただいて構いません。
赤と黒が混ざっている部分がある場合(暗い色であるほど)、こういう感じになっていると思います。

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このままだと混色部分は彩度がスッカスカになってしまいます。ほぼグレーです。
試しに赤部分を希望の色に変えてみるとこんな感じです。

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そこでどうするかというと、PSDファイルを書き出す前にここで編集しちゃいます。
先ほども書きましたが、基本的にこの方法だと書き出したPSDファイルをGIMP2で開き直すことができない(たぶん)ので。

編集するのはM(赤)のレイヤー(って扱いでいいのかな?)のみです。
そこを選択します。

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白を描画色にして、このレイヤーに直接描いていくと赤(色部分)を濃くすることができます。
完全に真っ黒の部分(赤を重ねなくていい部分)は赤を乗せないようにしましょう。
おそらく印刷所さんに迷惑がかかってしまいます。

グラデなど濃淡の精密な絵は、頑張って自力で修正するかご自分でいい方法を考えていただくとして、今回のように混色部分がベタ塗りで、とにかく色をしっかり出したい場合はとっても楽な方法があります。

「選択」→「色域を選択」を選び、ツールボックスの「見えている色で」にチェックを入れます。「混色ではない赤の薄い部分」まで一緒に選択しないためです。

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次に画面上の、編集したい色の部分をクリックします。同じ色(で印刷するつもり)の部分が選択されます。
ツールボックスの「しきい値」を大きくすると融通を利かせてくれます(やりすぎると必要ない部分まで真っ赤になるので注意)。

選択されたら「編集」→「描画色(白が選択されていれば)で塗りつぶす」を選んでください。
修正するとこんな感じになります。

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試しに赤部分を希望の色に変えてみました。

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さて、調整が終わったので肝心の「入稿データ書き出し」です。
普通は画像編集したら「ファイル」→「保存」か「名前をつけて保存」なのですが、GIMP2はPSDファイルを(おそらく)書き出せないので、プラグインから書き出します
「画像」→「Separate」→「書き出し」を選び、ファイル形式で「Photoshop PSD」を選択。ファイル名の拡張子が自動で変わってくれるなんてことはないので、自分で「.psd」に打ち直してください。
何度も言いますがこのPSDファイルはGIMP2で開けないので、編集し忘れのないように注意してください。
特にデュオトーンする前に色相をいじって赤にした人は、その時点の画像(一つ前のウィンドウに残ってます)をPNGで保存しておくとやり直すときに手間が一つ省けます。
PNG画像を書き出したい場合は「ファイル」→「Export As...」で名前を付けて保存できます。

「よし、完璧!」と思ってウィンドウを閉じようとすると「変更を保存しますか?」と出てきますが、「保存しない」でOKです。
(xcf形式はGIMP2のファイル形式らしいのですが、読み直して編集した場合プラグインでいじった情報が変わってしまうかもしれないので私は使用しませんでした。自己責任でどうぞ)

「これを一枚一枚全部やるの?」

はい、そうです。
GIMP2には自動化プラグインがあるらしいのですが、私はよくわからないので全部手動でやりました。
やってられるかと思った方は調べるか自分でいい方法を考えてください。
その方法を教えてくれたら私は泣いて喜びます。

【最後のチェック】

データを入稿する前に、KritaなどのCMYKのPSDファイルを開けるソフトでサイズや解像度、本当にCMYKモードになっているか、本当にMとKにだけ思い通りのデータが入っているかなどを確認してください

そして最後にもう一度言います。
ここまで頑張ってデータを作っても、印刷所がダメだと言ったらダメなのを覚悟してください。
また私はあなたのデータにも時間にも労力にも責任を持ちません。
自己責任でよろしくお願いします。


【おまけ】作ったファイルの色替えシミュレーション

さっきから「試しに赤部分を希望の色に変えてみました」っていうのをさらっと載せていますが、おそらくこれも自分のデータでやって確認したい人がいると思うので方法を載せておきます。

PSD形式のファイルができたら、そのまま「レイヤーの左の目のマーク(可視不可視切り替え)」をいじって「M(赤)と背景レイヤーだけの赤白」「K(黒)と背景レイヤーだけの黒白」のPNGファイルを書き出してください。
赤白のほうを新しいウィンドウで開いて、「色」→「色を透明度に」を選び、白を透明度に設定して「OK」。
次に「色」→「カラーマッピング」→「色交換」を選んで、元色に赤を、交換色に希望の色を(おたクラブさんのサンプル一覧PDFからスポイトで直に取得できます)設定し、「OK」を選択します。

色が希望の色に変わったらあとは黒白のファイルに乗算で重ねるだけです。
黒白の方のファイルをレイヤーの欄にドラッグ&ドロップします。
あとは色のレイヤーが上に来るようにして、色レイヤーを選択し、その上にある「モード」を「乗算」にすればOKです。

「色交換」すれば別の色のシミュレーションもどんどんできるので、希望の色が思っていた色と違ったら他の色を探してみるのもいいでしょう。

ただ、実際の印刷物の色をデジタルの色見本で完璧に再現するのは非常に難しいので、この色見本通りの色に刷り上ることを期待しないほうがいいです。

【実験準備】おたクラブさんの二色印刷用データをフリーソフトだけで作れるか?

先日、同人誌の新刊を販売開始しました。

wagokase.hatenablog.com

早速ご購入してくださった方、ありがとうございます!(BOOSTとか自分には無関係だと思ってました……めっちゃやる気出ました)

しばらくはこの本(企画)を盛り上げていこう! と思っていましたが、なんせ私の影響力・拡散力ではなかなか多くの人に知ってもらうのは難しいです。
そんな中、新しくやってみたいことができました。このまま「見てね!」「試してみてね!」と人通りの少ないところで言い続けるより、「新しいこと」経由で人を増やすのもいいんじゃないか。そんな風に思います。
そして、私の「思い付いたことやってみたい!」の感性というか趣味に賛同してくれる人ならば、今回の本に関心を持ってくれる可能性も高いです。

とにかく私がやってみたくなっちゃったので、やります。
それにおそらく、「これが実現できる」とわかったらちょっとだけ有益な情報としてブログ記事が書けそうなので、ダメもとで実験してみようと思います。

実験内容

ズバリ、実験内容は「おたクラブ(同人誌印刷所)さんの『二色印刷』用データをPhotoshopIllustratorなしで、フリーソフトのみで作れるか!?」です!

これ、私はググってもそれっぽい記事に辿り着けなかったんですが、ひょっとして常識だったりみんなもう当たり前にできてたら相当恥ずかしいんですけど……。

おたクラブさんの二色印刷のデータ形式については公式ページ(

https://otaclub.jp/printoption/

)を見ていただくのが一番いいんですが、要は「CMYKのデータのKとMの色部分にスミとインクの印刷データを分けて格納する」ということで、当然ながらRGBデータしか作れない場合は「無理!」となります。

私は今までフリーソフトでRGB画像をCMYK画像に一発変換していまして(調整? そんなものは知らん!)、それしか方法を知らなかったので「二色印刷魅力的だけど無理だなー」と思っていたんですよ。
で、この間たまたま別件でいつもと違うフリーソフトをいじってたら、それらしいデータができたんですよね。
しかも導入は面倒ですが、変換自体は一発(その後の調整も可能)です。

 

方法について、特別なことはやってないんですが「できるかどうかわからない方法を拡散するわけにいかない」のでまだ書きません(そのつもりで苦労して描いた原稿が無駄になったとか、通らないデータが大量に押し寄せて印刷所さんに迷惑かかるのもダメだし)。
実際私がこの方法で印刷してもらえたら改めて記事にしようと思います。待っててね!

二色印刷で何作る?

で、実は私前から作ってみたい本があって。
「架空のゲームのキャプチャ(スクリーンショット)本」なんですけど、それをゲームボーイ(GB)ソフト」ってことにしたかったんです。
白黒4色で表現されたGB画面を、フルカラー印刷で表現するのは野暮だな、と、「本文用紙を色上質もえぎに変えられる」「低予算でできる」印刷所を探してたんですが、まぁないですよね(オフセットならあったけどそんなに刷れないから……)。

でもこれ、二色印刷なら野暮じゃなく実現できる上に色上質もえぎより明るい色や白の表現もできる」
しかもおたクラブさんの二色印刷はなんとオンデマンド印刷なので小部数向けで安くできる
これはガイアことおたクラブさんが私にGB本を作れと囁いているに違いないですよ……!

架空のゲームの詳細

実はツイッターにはもう既に画像を載せまくっています。

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この通り、ゲームのタイトルは「トワイライトと星物語」になりました!
同人誌に使える紙の名前をいっぱい並べてニヤニヤしてます。
タイトルやストーリーなどにちなんだ装丁にするつもりなので、まずは頑張って本編の原稿を仕上げたいと思います。

完成したらイラスト・CG集になるのかな?
自作とはいえマップチップを組んでキャラチップをのっけたものを「CG集」って言ったら怒られそうな気がする……。かと言ってじゃあ何の本だと言われるととても難しい。

まあとにかくその前に今は無事完成する(二色印刷に成功する)ことを祈るばかりです!

これは正当な方法ではありません!

最後に、今から書いておいたほうがいいと思ったので書きます(後にももちろん書きます)。

もし私がデータ作りに成功して本を刷ってもらえたとしても、同じ方法で作られたデータが印刷されるとは限りません。確実に成功するデータが作れる保証は何もありません。

印刷所さんが「できません」と言ったら素直に諦めるか、Photoshopを買いましょう!
これは印刷所さんが推奨する正当な方法ではないのです。
絶対に、印刷所さんに無理を言わないでください。

「ダメ元上等!」な方は、これからの展開を楽しみに待っていてください。
ちなみに私はこの方法でダメだったら濃い緑系の単色印刷に切り替える予定です。
せっかくだから二色で刷れるといいな~!